TOYOMAKI COLUMN お役立ちコラム
2024.04.24 矯正歯科

透明で目立ちにくい? マウスピース矯正とは

「歯の矯正治療」と聞くと、歯の表面に矯正装置を付けて行う治療をイメージする方が多いのではないのでしょうか?
「見た目が気になる」という理由から歯列矯正を始めるのに抵抗があるというケースも少なくありません。
しかし、矯正治療の中にはほとんど目立たずに行える「マウスピース矯正」や「舌側矯正」があります。

今回は、マウスピース矯正の特徴やメリット、注意点を分かりやすく解説します。

マウスピース矯正とは? 表側矯正との違い

「マウスピース矯正」は、表側矯正で使われるブラケットやワイヤーといった器具を使用せずに、透明のマウスピース型矯正装置を付けて行う治療です。
患者さんそれぞれの歯列にぴったりフィットするマウスピースを作り、口にはめることで歯並びを整え、1〜2週間に一度段階ごとに新しいものに交換しながら徐々に歯を動かして治療を進めていきます。

表側矯正の場合は基本的に一度装置を付けると矯正完了まで外せませんが、マウスピースはいつでも取り外し可能です。また透明なので一見何も付けていないように見えることから、見た目が気になるという方におすすめの矯正方法です。
手入れがしやすく、表側矯正に比べて装着したときの痛みや不快感も少ないため、手軽にできる矯正治療として人気を集めています。

ちなみにマウスピース型矯正装置は様々なメーカーが生産・提供していますが、なかでもアメリカのアライン・テクノロジー社が開発した「インビザライン」は、最も信頼性の高いマウスピースとして多くの歯科医院で採用されています。

マウスピース矯正を行うメリット

ここでは、マウスピース矯正を行う主な3つのメリットについて詳しく解説していきます。

矯正装置が目立たない

口を開けた時に歯列矯正中であることが周りの人から気づかれにくい点は、マウスピース矯正の最大のメリットです。薄く透明に作られており、取り外しも可能なためどうして外したい場合は短い時間であれば問題ありません。
接客業や営業職など、たくさんの人と接する機会が多い仕事をされている方に特に人気があり、矯正装置を目立たせたくない大事なイベントを控えている方にもおすすめです。
これまで見た目を気にして歯列矯正をためらっていた方にこそ、目立ちにくいマウスピース矯正はぴったりな矯正治療です。安心して普段通りの生活が送れます。

自由に取り外し可能で手入れしやすい

マウスピースは手入れがしやすく、食事や歯磨きをする際にも便利です。
表側矯正は一度装置を取り付けると歯科医院でないと外せないため、食べカスや磨き残しが溜まりやすく虫歯や歯周病のリスクも高まりがちですが、自由に取り外し可能なマウスピースであれば口の中や装置を常に清潔な状態に保つことができます。
また写真撮影などの際に、見た目が気になる時もマウスピースを一時的に外すことが可能です。

装着時の痛みや違和感が少ない

マウスピース矯正は、弱い力で少しずつ歯を動かすため表側矯正に比べて痛みを感じにくい点もメリットに挙げられます。人によってはほとんど痛みを感じないという方もいらっしゃいます。
装置の厚さも薄いので長時間付けていても違和感が少なく、万が一不快感に耐えられなくてもすぐに取り外すことができるので安心です。
またマウスピースは医療用プラスチックでできており、金属を使用しないため、これまで金属アレルギーで治療できなかったという方でも歯列矯正を始められます。
金属のワイヤーを使わないので口内を傷つけにくく、より安全に治療を進めることが可能です。

マウスピース矯正を検討する際にチェックしておきたい注意点

マウスピース矯正は気軽に治療が始められる一方で、いくつか注意点もあります。
あらかじめ確認し、気になることや不明点などがあれば歯科医師に相談してみましょう。

1日20時間以上は装着する必要がある

マウスピース矯正の効果を最大限に発揮するためには、1日20〜22時間を目安に装着し続けなければなりません。そのため食事や歯磨き中以外は、睡眠時にも装着することになります。いつでも取り外し可能ではありますが、基本的にほぼ1日中付ける必要がある点は留意しておきましょう。

万が一マウスピースを装着し忘れてしまったり、付けている時間が短かったりすると、せっかく矯正を始めたのに思うように効果が出ない結果につながり、治療期間が予定よりも長くなる可能性があるため注意が必要です。
矯正を始めて間もない頃は口内に違和感がある場合もありますが、徐々に慣れていきます。
また食後にすぐマウスピースを装着すると歯垢が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクも高まるので必ず歯を磨いておきましょう。マウスピースの衛生管理も大切なポイントです。

マウスピース矯正が適用できない場合も

マウスピース矯正は歯を大きく移動させる症例や噛み合わせが深いでは対応が難しく、口腔内や顎の状態によっては治療が適用できないケースがあります。
例えば、歯並びの乱れが重度である場合や、抜歯を伴うとき、顎の位置や骨格に問題がある場合などが挙げられます。
マウスピースは軽度から中等度の悪い歯並びの矯正に効果的なので、歯列矯正を検討している方はまずは歯科医院で診察を受けましょう。症例によっては他の矯正治療となる可能性があり、マウスピース矯正と併用して行われる場合もあります。

破損・紛失しないように注意

マウスピースは薄い素材で作られているため、寝ている時の歯ぎしりなどで負担がかかると破損してしまうことがあります。その場合は速やかに歯科医院に連絡し、壊れたマウスピースは使用しないようにしましょう。
また取り外しがいつでも可能な分、紛失してしまう方もいらっしゃいますので、外出先などで外すタイミングがあった時は失くさないようにしっかり管理してください。

他の歯列矯正の方法とあわせて検討してみよう!

マウスピース矯正を行う場合、歯科医院ではまずカウンセリングからスタートし、口腔内の検査をしたあとにマウスピースを作成して治療開始となります。通院の頻度は2ヶ月前後に一度くらいが一般的で、治療が進むにつれて間隔が長くなっていきます。
これまで歯の表面に矯正装置を装着するのに抵抗があった方、矯正中の痛みや不快感で治療を中断してしまったことがある方にマウスピース矯正がおすすめですが、このほかには矯正器具を歯の表側ではなく裏側に付けることで同じく目立ちにくい「裏側矯正」といった方法もあります。

歯列矯正は完了までに時間も費用もかかる治療なので、今回ご紹介したマウスピース矯正のメリットや注意点を踏まえ、歯科医師と相談しながら他の歯列矯正の方法とあわせてぜひ検討してみてください。

当院でも、子供から大人まで幅広く、患者様にあわせたカスタムメイドの歯列矯正治療を勧めておりますので、不安なことや分からないことなどがありましたらまずはお気軽にご相談ください。